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広がるメトラの教え


◆新たな高等伝承師の派遣要請◆

▼長老院は本日、オルテンシア連合国からも高等伝承師の招聘要請を受けたと発表。
異なるイデオロギーを掲げる国家にメトラの教えは定着するのであろうか
という報道陣の質問に対し長老院は
 『メトラの教えは人間主体のものではありません。我々は常にメトラから、人間とは自然の大きな動きの中にある歯車の一つに過ぎないことを教えられています。
もしこの歯車が尊大になり、勝手な動きを始めればどうなるでしょう?
現に世界は今、人間の尊大さによって協調を失いつつあります。
おごりたかぶることなく、世界秩序の大きな枠組みの中で自己を認識できる者であれば、
誰でもメトラの教えに触れることができます。肝心なのは’気づき’です。』
と語った。

▽また、先の派遣要請に応じてトラニストア連合王国に赴いたムハリク師が熱烈な歓迎を受けたと報じる連合王国の国民運動党放送機関は、
 『現在国内でメトラ教信者は急激に増加している、もはやパロンシュレイヒ教信者を越えるのは間違いないだろう。』と結んでいる。
これに対して報道陣からは
 『パロンシュレイヒ教との勢力争いに発展する危惧はないのか』
という質問がなされたが、長老院は
 『勢力という発想は我々の持ち合わせるところではない。
信仰心とは指導者の意図によって生じるものではなく、受容する側に決定権があるものだ。
その結果、盛んになるものもあれば、廃れるものもあるだろう。
しかし全てはナトゥーレ(※神的世界観としての自然)のままに受け入れられるべきだ。』
と述べた。

しかしながらエルテメルカーンが今後、イデオロギーを超越した国家間と宗教というイデオロギーを共有することによって、強く結びついていくことは確実であり、この事態にパロンシュレイヒ教国群がどのような反応を示すのかということが懸念される。

◆【勢力別】高等伝承師の派遣国◆

【ヴォルドローフ条約機構】
 
  アルベニック共和国

  トルキア共和国

  フェムト自由民主主義共和国

【ニモーディアナ通商連合】

  トラニストア連合王国

  レギンレイブ公国

【ディルタニア連邦】
 
  オルテンシア連合国

【その他】

  リルバーン帝国(政府非公式招聘要請)

  ジョリー・ロジャー王国


◆移民問題◆
▼昨夜遅く、移民当局に167万人ものシェイフェナリア人移民が殺到し、当局は一時機能停止に陥るまでの事態となった。これを受けて首長は人道的見地からシェイ人の移民全員を受け入れる方針を発表。雇用対策として移民の全ては王宮保有のプランテーションに一時的に収容される運びとなった。また首長は、シェイ人の将来のエルテ国籍取得を想定し、任意でメトラ教への改宗を促す方針も明らかにした。
▽シェイ人の大量移民が報じられた未明、国内各地でシェイ人の移民受け入れ反対を意図する国内原理主義グループの暴動が発生し、工場や農場、発電所が壊滅的な被害を受けた。暴動は軍隊の出動により、直ちに沈静化されたが、逮捕された原理主義団体の幹部らは「大地を汚し、シェイ人の生命をメトラの秤から奪いとった(アーシャム長老)」として、本日中にも行われる宗教裁判にて≪ジャイ・メトラ--堕ちたメトラの子、未来永劫の破門--≫の判決が下され、極刑を科せられる見通し。
▽宮廷はシェイ人移民に対し、新たに最大限の庇護を言明し、このことにより、エルテ国内で強力な後ろ盾を得たシェイ人移民の改宗は促進されると予測される。
# by ursa-maior | 2007-10-21 00:19 | 報道

長老院発表


以下の国家の要請に応じ、
長老院は更なる高等伝承師の派遣を決定。




               記
-------------------------------------------------
 ◆ リルバーン帝国     ・・・ イムミール師
-------------------------------------------------
 ◆ トラニストア連合王国
    トラニア王国       ・・・ ムハリク師
    ロッケンニア王国     ・・・ シャーリム師
-------------------------------------------------
 ◆ レギンレイブ王国    ・・・ マルーク師
-------------------------------------------------
 ◆ ジョリー・ロジャー王国    ・・・ サウル師
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                          以上
# by ursa-maior | 2007-10-19 00:32 | 報道

高等伝承師、派遣へ


【友好各国の求めに応じて】

▼アーシャム長老は15日、ウォルドローフ条約機構加盟国を中心とした友好国へ長老院所属の高等伝承師(メハターリム)を派遣することを発表。
これはエルテメルカーンがウォルドローフ条約に加盟したことをきっかけに、メトラ教のアミニズム的な要素が同盟各国の若者文化で取り上げられるようになり、今やニューエイジ的な流行をみせているためとみられる。
現に各国の政府関係機関から、メトラ教の宗教哲学分野の専門家の招聘を要望する声が多数寄せられていると言う。

▼正式なメトラ教徒となるためにはエルテ国籍を得る必要があるが、アーシャム長老は『人々が自然と大地を敬い、自然の仕組みの中に世界の真理を見出した時、彼らは偉大な母メトラに抱かれて、まどろむ喜びを知るでしょう。』と述べ、
信仰の自由を強調し、慣例や儀式によって信仰の形が形骸化することよりも、真摯な信仰心の重要性を説いた。

▼高等伝承師(メハターリム)とは、長老院に所属するメトラ教の正式な宗教哲学者である。高等伝承師の資格を得るためには大学の宗教学部に学んだ後に、さらに8年もの間、長老院付属の宗教法学院にてメトラ教の教義、宗教法、戒律、祭祀法を学び、その後行われる3重の国家試験に合格しなければならない。この一連の過程は極めて難関であり、この資格を得たごく少数の者は人々の称賛と尊敬を受ける。
▽メトラ教は教典を持たず、その教義は伝承や難解な叙事詩を通して語られる。しかし、王宮の宝物庫には唯一無二の教典エルイダが保管されているとも言われており、限られたエリートしか学ぶことの出来ない宗教法学院では、その教典を元に講釈が行われていると囁かれている。高等伝承師たちは、8年間でエルイダの全てを暗誦出来るまでになり、そしてエルイダの全てを忘れ、自らがエルイダの言葉そのものとして生きると言われる。
▽首長及び長老は不適切と見なされた高等伝承師の権限をはく奪する権利を有するが、メトラ教の長い歴史の中で、それが実行されたことはまだ一度もない。このことからも、高等伝承師達がいかに厳しい修行を行い、真摯な信仰を貫きとおしているかが伺える。

▼現在決定している、高等伝承師の派遣先は以下の通り。

●アルベニック共和国       ・・・・カジャール師
●トルキア共和国          ・・・・スーナン師
●フェムト自由民主主義共和国 ・・・・ホライソニ師

長老院は今後も要望があれば、高等伝承師の派遣に直ちに応じる意向。
またアルスイール報道官も首長の声明として
『メトラの教えが広まり、少しでもエルテメルカーンとエルタロット民族に対する理解が深まることは、とても喜ばしく存じます。またメトラの思想が現代社会の抱える問題に光明を与えてくれるとも信じております。』と発表した。
高等伝承師、派遣へ_b0114888_2164590.jpg

【メトラ教の概要】

●主神は大地母神マグナ・メトラ。
メトラは大地であり、森を焼く火であり、緑を育む川であり、馬を打つ稲妻であり、赤子に滴る乳である。メトラは自然界の仕組みそのものであり、慈愛と非情の混沌である。メトラは一切を否定し、破壊し、また一切を受け止め、創造する。

●メトラ教はマグナ・メトラをかたどる物の偶像崇拝を一切禁じる。これはメトラに主観的な人格を植え付け、利己的な解釈を行うことを防ぐためと説明されている。

●メトラが艶笑しているとされる三日月夜は日没後に女性が外出することを禁じている。
これは月夜に照らされる女性がことのほか美しく見えるため、メトラの嫉妬の矢に打たれて命を落とすという言い伝えからであるが、エルテ人の古くから女性を尊ぶ慣習から鑑みて、現在では女性を庇護する為の合理的な戒律であると考えられている。

●母の名を汚す者には血の復讐を。
メトラ教の悪名高いアサハード。
母とは国であり、土地である。エルテ人は非常に自尊心が強い。
国、宗教、親族への侮辱は血の復讐の対象となり、宗教法でもこれは認められている。
但し、国連加盟後に実行されたことはない。

【国内ニュース】
高等伝承師、派遣へ_b0114888_223256.jpg
ラムタラ半島にエアポート完成。
王宮は半年後を目途にラムタラ国際空港を始動させる見込み。ラムタラ半島では現在王家主導のリゾート開発が行われており、既に土地整備は完了し、規定の環境値維持の為に植林を進めている。将来的には世界のVIPやセレブが訪れる長期滞在型の高級リゾート地となることが計画されている。またラムタラ半島の中ほどにある王家の私有地にも離宮を建設する案が挙がっている。
# by ursa-maior | 2007-10-16 02:27 | 報道

復刊号


==読者各位へ休刊のお詫び==

首都アユラメッカに本社を置くメーノエイデス社は、国内で立て続けに起こった自然災害により通信網に甚大な被害を受けたため、メーノエイデスを休刊せざるをえない状況にありましたが、本日、再び報道の使命を全うできる日を迎えられたことを読者の皆様にご報告致します。今後は、緊急時にこそ国民の皆様に逸早く安全と安心の情報をお届けできるよう、災害緊急報道局を各地区に設立し、災害時の報道体制を見直すべく尽力する所存でありますので、何卒ご愛顧の程を宜しくお願い申し上げます。

メーノエイデス・アユラメッカ本社社長
ヤジーク・ルククメイア

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【メーノエイデス臨時編集号】

◆休刊中の出来事◆

=ヤード会談~エルテ・ヤード間に一定の相互理解=
▼ヤードのアナニエフ党第一書記は、テロ実行犯への厳刑実施を覆すことはなかったが、在矢メトラ教徒へと及んでいた迫害・差別に関しては逸早い解決と保護を言明。ゼノビア首長は自国民によるテロ行為に対し、遺憾の意を述べると共に、ヤード政府に公式に謝罪を表明。会談は一定の成果を得たと見られ、両国の国民感情は落ち着きを取り戻しつつある。

▼また帰国後に会見を開いたゼノビア首長は、『宗教を認めないヤードと偶像崇拝を禁じるメトラ教には通じ合う所があるようにも感じた。』と述べ、『エルテとヤードは主義は違えど十分共存可能』との見方を示した。

=SISA脱退、WLTM加盟へ=
▼エイラム・サルーク外務大臣が正式にSISAを脱退したことを発表。脱退の理由は詳しく語られなかったが、エルテメルカーンはより良き協力関係を構築するだろうと宣言し、その言葉通り数ヶ月後には、同じくSISAを脱退したアルベニック共和国を盟主とするウォルドローフ条約機構に加盟した。またこれと前後してSISAは解体され、三洲連合共和国が地域色の強いフェイルディラシア諸国共同体を設立、他にもシェイフェナリアがルクナレス連合をトラニストア連合王国がニモーディアナ通商連合をそれぞれ新設し、世界情勢はより複雑な均衡関係の下に語られることとなった。

◆お詫び◆
過日のヤードテロ報道において、本紙の記事に事実誤認があったことを認め、読者とヤード国民に対し深くお詫び致します。当社はメーノエイデス紙の誤った報道が、エルテとヤード国間の感情悪化を招いた一因であると認識し、この問題において以下の通り処分を実施しましたことをお知らせ致します。今後は報道倫理と社会正義を徹底させると共に、報道の意義を問い直す社員教育を徹底して行う所存です。

            
            記        

該当記事を執筆した記者 懲戒免職

該当記事担当校閲記者  訓戒及び減給6か月

メーノエイデス社長     降格、減給6か月  

以上、処分者6名。
# by ursa-maior | 2007-09-03 21:58 | 報道

対ヤード情勢他

【ヤード政府強硬姿勢崩さず】

▼アルスイール王宮報道官は10日、ヤード政府と交渉が続けられていたテロ容疑者の処刑延期と身柄引き渡しについて、交渉は難航しており事実上断念する方針を明らかにした。
また報道官はヤード国内で収監されていると目されていたIMZのアブドラ・カッシャーニ被告がエルテメルカーン国内のサギー遊牧自由区内に潜伏しているとの有力情報を入手したことも明らかにした。
▼カッシャーニ被告は故ズジャメ首長の曾孫にあたり、
家柄・知性・容貌の全てを備えていることから国民に絶大な人気を誇る。王宮はメトラ以外の偶像崇拝を厳しく禁じているが、ヤード政府との交渉にあっさりと幕が降ろされた背景には、英雄的な原理主義者のカッシャーニ被告の生存情報を得たことで、王宮にとっての最大の損失が免れたことによるとの見方が強い。ヤード政府は近日中にもエルテ人容疑者6名の処刑を実施する見通し。尚、ヤード政府はエルテ人死刑囚6名の遺骸返還要求には応じている。


【各地でエルテ人の迫害続く】対ヤード情勢他_b0114888_19315031.jpg

▼ヤード国内でエルテ人の礼拝所がヤード人と思わしき男らに襲撃を受けたことに続いて、各地でエルテ人に対する暴行・脅迫・嫌がらせ等が相次いでおり、共産圏諸国ではエルテ人排斥を叫ぶ大規模なデモも行われた。現時点では一連の迫害によるエルテ人の死者は確認されていないが、礼拝所の被害は大きく、メトラの教えを表す装飾壁や細密画は修復不可能なまでに破壊されており、国内の美術史家は被害総額は算出できない程に甚大だと嘆息する。
▼エルテ人にとっての礼拝所とは母なるメトラの胎内を意味し、これを破壊されることへの怒りは計り知れない。王宮は各地の礼拝所に、国交のある雲龍・オルテンシア経由で修復費用を送金すると発表しているが、最新の首長声明を鑑みるに、この費用は実際には自警団の武装資金に充てられると予想される。対ヤード情勢他_b0114888_19322488.jpg




写真は自警団の決起集会の様子


【エルテメルカーン人が悔恨】

▼ヤード政府は処刑の日を前にして、エルテ人容疑者がテロに対する悔恨の弁を口にしていると発表。これは本紙が以前報じたヤード政府による容疑者の非人道的な扱い、所謂【拷問】についての国際的批判をかわす狙いがあると見られる。
本紙が取材した限り、ヤード政府が≪取り調べ中にあった不幸な事故≫により死亡したとするエルテ人の診断書には拷問を伺わせる診断結果の記載が認められ、
また取り調べ中に死亡したエルテ人については、既に埋葬済みとして遺骸返還リストからは削除されている。
国内ではヤード政府の発表に不信感を抱く声が大きく、エルテ人容疑者ががメトラの意思を打ち捨て悔恨を口にしたとの政府発表にも、敬虔なエルテ人の信仰を軽視した非常なる侮辱だとする声が多く聞かれた。

【ゼノビア首長ヤード政府との会談を希望】

▼ゼノビア首長はアーシャム長老を伴い、近日中にもヤード政府と会談を行う予定であり、この会談の内容如何で今後の対ヤ情勢が決定付けられる見通し。
会談で最大の焦点となるのは信仰の自由であり、
ヤード国内におけるメトラ教コミュニティの保護と、婚姻によりエルテ国籍を得たヤード人のメトラ教入信の自由(※)等をヤード政府に要求する方針。
※メトラ教はエルテメルカーン人固有の民族宗教であり、
 外国人が入信する為にはエルテ人と婚姻関係を結ぶ必要がある。



【エルテメルカーンSISA脱退の意向】
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▼エイラム・サルーク外務大臣は10日エルテメルカーンが近い将来SISAを脱退する見通しであることを発表した。
脱退の理由は明らかにされていないが、エルテメルカーンが君主制国家としての色合いを強める昨今、SISA同盟各国との足並みに違和感が生じた結果であろうと専門家は分析する。
今後王宮は新たな同盟関係の構築に向けて各国との交渉に入る予定であり、ヤード政府との関係悪化が懸案事項である現在、逸早い軍事同盟を結ぶことが急務とされる。
# by ursa-maior | 2007-08-10 19:48