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=グラディショナル帝国、崩壊す。=

【ルージェノワールの理想はどこへ】

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◆23日遅く、グラディショナル帝国の崩壊が確認されたことを
宮廷外務室が発表。この悲報を知ったアユラメッカ市民は、
宮廷前のバハラーシャン≪誓いの門≫に押しかけ
ルージェノワールへの怒りを口々に叫んだ。≪写真≫

また先ほどメーノエイデス・アユラメッカ本社に宛てて
帝国崩壊に関するゼノビア首長の手記が寄せられた。
首長が新聞を通じて手記を発表するのは初めてのこと。
その全文を掲載する。

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メトラの最も善き預言者であり、
剣と秤の守護者であるところのゼノビア・エル・アクー
による手記
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ある国家が滅亡した。この国はその閉鎖的な政治体制の為に
国際社会の一部から非難を受け、その圧倒的な軍事力を前にして
一切の反撃をすることなく占領された。
占領国家は言った。
我々は解放者だと。
我々は帝国民に歓迎され、感謝され、諸手を挙げて迎え入れられたと。
しかし、にも関わらず帝国は滅亡したのだ。
何故か。
帝国民の誰もが待ち望んだはずの民主主義の実現は叶えられることなく、
繰り返される暴動の日々。
あのルージェノワールの精鋭軍さえ手を焼いた帝国民の執拗な反抗。
占領軍の配給を拒み、餓え死にする名誉を選んだメトラ教徒達。

これらが何を意味するのか?
その答はとてもシンプルなものである。
帝国民は民主主義など望んでおらず、
帝国の解体後に輝かしき民主時代が訪れるというルージェの理想は、
錯乱したはぐれ馬が最後に見る夢、
砂漠の彼方の陽炎でしかなかったのだ。

このセイルナシアの一地域で起こった現実を
国際社会はどう受け取るのか。
ルージェノワールは何も為し得なかった。
ルージェノワールは持続可能であった帝国の、
全ての可能性を消し去った。
彼の国の尊大な野心と,空虚な論理がどのような結果を導くのかについて
今後、国際社会は常に最大限の注意をしなければならない。

セイルナシアの諸国家が、
ルージェの軍事進攻という咆哮を幾度となくたしなめ、
第一に平和的手段による解決を促した過去に対し、
ルージェは頑なに拒んだ。
そして自国の論理の正統性を
幾つかの、同じように愚かな論理に支配された国家の支持を獲得したことにより
さらに声高に主張した。
そしてあの野心的な、恐ろしく独善的な態度に、
少なくない国家がひれ伏し、
腹のうちに卑しき物を忍ばせながらも賛同し、
あるいは否定しなかった。

さて後ろめたき思念に駆られる多くの元首閣下よ、
我々メトラ教徒は、
メトラの子らの尊い生命を辱め、
その尊厳を奪う卑劣な侵略行為に
非常なる侮辱を覚えるものである。
メトラの左手には真実を計る秤が、
そしてメトラの右手には
その秤の傾きに応じて血に濡れる黄金の剣が握られている。
私はその秤が今にも傾かんとするのを
そしてその黄金の剣が、今まさに色黒き血に染まらんとするのを予感する。
 
                   了
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【メトラ教過激派の動きが活発化】

帝国の崩壊を受けて
国内最大規模のメトラ教原理主義団体IMZ≪メトラ黄金の意志≫が
首都テレビ放送網を電波ジャックし、
セイルナシア全土のメトラ教徒に結束を呼び掛けた。
またクラトニア国内で活動を展開する多民族で構成された
メトラ主義者団体CC≪赤き馬≫の動きも活発化しているとの報告もある。


◆セイルナシア諸国会議の発足◆
セイルナシアの多様な歴史・民族・文化を背景にした我々は多くの問題を抱えている。
その国家規模で現れる差異を相互に認識し、何らかの摩擦が発生した場合にも
まずは対話による解決への取り組み姿勢を示すべきである。
ルージェノワールに対し、度々そう促されたゼノビア首長は、
その提案を不必要だと退けられたことを契機として、
ルージェが解決への糸口と看做さなかった≪対話≫を最大の武器とする
セイルナシア地域のための外交会議を具体化することを発案。

アルスイール宮廷報道官によると、
セイルナシア諸国会議は
『例えるならばセイルナシア諸国の為の社交場』であるという。
決して軍事的な協定を持たず
最大の目的はセイルナシア地域における諸問題の情報共有と
各国の対話を慣習とすることである。
『軍事的な抑圧や示威から解放された諸国会議では
経済・政策・宗教とあらゆる分野において発展的な対話が望まれるだろう。』
とアルスイール報道官。
セイルナシア諸国会議は、
セイルナシア地域に存在するあらゆる民族、
あらゆる政治体制の国家に開かれており、
その多様性を尊重する意味からも
採決時には多数決投票を採用しないという点も大きな特徴といえる。


発起人はゼノビア首長であるが、
セイルナシア諸国会議の性質上宗教色が強くなることを避けられた首長より、
事務局の所在を洸祥国に定め、事務局長は首長とも懇意にされている
洸祥国の松本 正文(伯爵従2位勲3等法学博士)に委ねられた。
現在、セイルナシア諸国会議への参加を表明している国家は下記の通り。
またルージェノワール及びミニステリアーレンは当面、参加を見送る方針。

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         ◆セイルナシア諸国会議◆

事務局    洸祥国  京北市
事務局長   松本 正文(伯爵従2位勲3等法学博士)

参加国     洸祥国
         エルテメルカーン首長国 
         ポーラ・ラシア連合民主共和国
         リタエル共同連合
         インゴルシュタット連合帝国


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ロストアルテミス、
そしてロストグラディショナルという二つの悲劇を経験した
セイルナシア諸国は、
今結束を強め未来に向い静かに、しかし力強い足取りで歩んでいる。

【宮廷、帝国難民の受け入れ態勢強化】
【帝国崩壊23日を聖日へ】
【遠来の宗教国ユールメシドと国交設立、元首ら近く会談の予定も。】
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by ursa-maior | 2008-08-24 02:17 | 報道

==停滞する問題==

【現在の状況】

◇ルージェノワールが要求する
帝国の解体と人民の解放についての回答期日【木曜の午前零時】から一夜明けた現在も、帝国からは何の音沙汰も無い。
◇エルテメルカーン宮廷は、ルージェノワールの提示した期限の迫る中、
幾度となくグラディショナル帝国に文書を送り、今後の対応について対話を設けようとしたが
帝国からは曖昧な回答が多く、またある文書によっては回答そのものが得られなかった。

◆ルージェノワールの動き◆
一方、突き付けた開国要求を事実上「無視」された形のルージェノワールだが、
こちらも帝国による期限無視をさほど気にする様子もなく、
国際会議場では、再度帝国の解体と人民の解放を要求するにとどまった。
また同王国は、帝国解放後における政策として「民主主義的政治体制」を確立すると宣言している。

◇宮廷内談話◇
ここにきて、動きのなくなったかのように見える帝国問題について、
宮廷から漏れ聞こえる声を拾ってみた。

さる外務室関係者は、ルージェの軍事進攻に反対するという宮廷の基本姿勢に変わりはないが、今後は事態を静観する構えであるという。

「帝国の主権を与る人物と、まともに連絡が取れないでいる。
また本件に関する正式な救援要請も受けてない以上、
我が国が今以上積極的に介入することは物理的に不可能。」

「帝国に態よくあしらわれた格好のルージェは
面目を潰されたと受け取るだろう。このまま事態が停滞すれば、
引くに引けないルージェが軍事進攻を強行する可能性が高い。」

等という意見が多く聞かれた。
また≪メトラの正統な娘にして、最も善き預言者≫ゼノビア首長の側近によると、首長は既に帝国解体後のメトラ教徒の扱いについて長老院と議論を進めているとし、
最早帝国の存続については半ば諦められているご様子であり、
寧ろ平和的手続きにより帝国が解放され、
エルタロト民族の犠牲者が出ないことを願われているという。


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◇写真はアユラメッカにある
タリフ殿下創立私立中学校の生徒が作成したパッチワーク。
同作品はセイルナシアをテーマにしており、
中央上部の円に干渉している右の黒い巨人がルージェノワールを、
左の紫の巨人はシェイフィナリア列島共同体を表しているという。
セイルナシアの平和に忍び寄る不安を子どもらしい色遣いの中にも、上手く表現している。



◇国民的人気の報道官はこう述べる◇
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過去にも数々の国際問題に際し、常に辛口で皮肉ったっぷりの口調で語るシンドリ・アルスイール宮廷報道官は、今や国民的人気者である。
本紙の読者御意見箱にも、アルスイール報道官の記事を望む声が多く届いている。
今回はセイルナシア情勢について同報道官に伺ってみた。

----緊迫した情勢から一転、現在は小康状態とも言えますね。
『嵐の前の、というものだろう。』

----今回の件では、セイルナシア諸国の基本的な外交姿勢が浮き彫りになりましたね。
『そのことは収穫だといえよう。セイルナシアのみならず、諸外国の志向もある程度伺えた。』

----パロンシュレイヒ教国については?
『彼の国には宗教国としての崇高な理念というものがないのであろうか。
宗教的盟主を自任する国家が、まるで王の道化の如き。
殊に国際会議場における彼の国発言には、
パロン教徒ですら落胆するものであったのではあるまいか。
少なくとも、私は大いに落胆した。無論、私は敬虔なるメトラ教徒であるが。』

----各国でメトラ教徒の過激派によるテロが報道されていますが?
『テロという言葉には慎重になるべきだ。
祖国喪失の危機に立たされている者が、それに抗うべく行動するのは、ごく自然の動きである。問題とされるべきはその方法である。
我国は無差別殺人やそれに類する行動をとったメトラ教徒には厳罰が下される。
ただしそうなるまでには十分な動機の調査を常に必要とする。』

----今回の件におけるランチェスター共和国との連携は?
『ラムーノ殿下は非常に聡明であり、また気高き精神の持ち主であられる。
ゼノビア首長も殿下には大変に信頼を寄せておられる。
エルテメルカーンとランチェスターは民族性の一致により、素晴らしい協調を獲得している。我々は共に荒地の戦士であり、偉大なる母の下に集う誇り高き民族である。』


◆国際社会の中でみるセイルナシア問題◆
ルージェノワール王国とグラディショナル帝国の問題について、セイルナシア地域内外より意見がなされている。当問題における各国の論調を本紙論説記者が分析し、グループ分けすると次のようになる。

ルージェ支持: 2ヶ国 シェイフィナリア列島共同体・プランク王国

※消極的中立: 3ヶ国 アレイスター諸島同盟・安武皇国・洸祥国

帝国支持、又は
ルージェ非難: 4ヶ国 クラトニア共和国・ランチェスター共和国
               ファーレ国・エルテメルカーン首長国

※消極的中立とは本紙による定義であり、この場合は支持、非支持の態度を明確に表明しなかった国家、またはルージェノワールと帝国の双方に意見し、相互譲歩の提案を為したと分析された国家がこれに該当する。 
  
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by ursa-maior | 2008-08-15 02:43 | 報道

==緊迫するセイルナシア==

【不穏なるルージェノワール】
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先のルージェノワール首相の発言に動揺した
セイルナシア諸国は、次いでルージェノワール
の核武装の報に触れ、今や戦々恐々とした毎日
を過ごしている。
その最たるがグラディショナル帝国。
メトラ教特有の社会体制は往々にして閉鎖的な社会を招く。
文化である、そう言いきれたのは遠い昔の話であり、情報化社会である現代においては
メトラ教国も率先して情報開示の努力をしなければならない。
しかし、今回のルージェノワールの非難は少々度が過ぎており、
帝国側がルージェノワールの声明に際し、譲歩の姿勢を示したのにも関わらず、
それを容認せず、つには帝国の解体まで掲げるという暴挙に出た。

事態を重くみた首長は、国連大使ラジム・バルクーイ閣下に対し、
直ちに会議に出席し、メトラ教国として帝国を指導する旨を表明するように命じた。
各国の反応はまだ現れていないが、ルージェノワール王国の反発は必至と予想され、
セイルナシアは不穏な雲に包まれている。
≪写真:平和の祈りを捧げるアユラメッカの市民≫

◆我国の指針◆
宮廷付き高官の述べるところによると、今後エルテメルカーンはメトラ教国という立場から、
グラディショナル帝国の実情、とりわけ問題があると考えられている人権問題について調査を進める方針であるという。また実際に問題点の発覚した場合には、有識者を派遣し、政府の改革案を監査し、必要に応じてこれを物資・金銭で援助するとも表明している。
また長老院は近く、グランデ帝国のイハーヴィマー(メトラ教預言者であり宗教法学者のこと)
と会談する予定。

【洸祥国と国交開設】
宮廷は洸祥国との国交樹立を宣言。洸祥国はエルテメルカーンと同じく尊き血脈を戴く平和的国家であり、エルテメルカーンの外務官は二国間の文化の相違や共通点などを国民に広く紹介し、観光や学術分野において特に活発な交流を望むと国際交流の活性化に意欲的な姿勢を見せている。

◆エル・サラムが洸祥国へ◆
またゼノビア首長は、歴史ある洸祥国の万世一系の皇統に敬意を表したいと望まれ、
今上天皇に宮廷牧場の希少品種であるエルテ馬が献上される。
エルテ馬は建国王リガーリャドの愛馬グーダズリンカと、
リガーリャドが終世の忠誠をもって仕えた
イーディル王国のサラム王所有の牝馬の血統を持つ麗しき駿馬であり、
その数は宮廷牧場内にも30頭にも満たない希少種である。
このようなエル・サラム種のもつ歴史的背景から、
このたびの献上により、ゼノビア首長は洸祥国に対して深い親愛の情を示されたことになる。
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≪写真:洸祥国に贈られたエル・サラム種。去勢済みの3歳馬≫
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by ursa-maior | 2008-08-12 02:04 | 報道

==モリヴァニアとの商談成立==


【高まる需要】
AJF社の国際取引部門担当者は4日午後、
AJF社とモリヴァニア共和国との間で大きな食糧輸出に関する商談がまとまったと発表。
モリヴァニア共和国はAJF社の取り扱うエルテメルカーン生産の食糧を
長期的に買い付ける契約を取り交わすことで合意。
これによりモリヴァニア共和国の慢性的な食糧不足は解消され、
エルテメルカーンは安定した収入源を得ることになる。

AJF社CEOのムファイド・アジフ王子は本紙に対し次のように述べた。
『我々はメトラの恵により育まれた良質な食材を加工しています。
モリヴァニアはその価値を国家的に認知した最初の国となるでしょう。
エルテ産食品が世界的に認知される良い契機になることを望みます。』

◆プランテーションの建設ラッシュ◆
モリヴァニアとの商談成立と前後して、
国内ではプランテーションの拡大工事が盛んとなっている。
その結果、引く手あまたの雇用先に魅力を感じる諸外国からの移民が増加しているが、
自ら農奴の身分を志願する移民に対して支払われる賃金は
エルテ人の賃金の4分の1程度である。
その一方で、
これまで重労働を強いられていたプランテーション内のエルテ人は、
移民農奴を監督する立場へと昇格し、その暮らしぶりもずいぶん豊かになっている。

◆原理主義活動家の動向に注意◆
このような国内の急激な経済変革に、早速国内の原理主義活動家が反応を示した。
その中でも多くを占める意見が
『移民の増加により、宗教国家としての純潔が汚される』というものである。
また各都市の礼拝堂には次のような詩の印字されたビラが撒かれるという事件も起こった。

『メトラの乳に飽きた貪欲な子らは
知恵と理性と偽られた
悪しき酒に手を出した
堕落と退廃の酒に溺れた子らは
肥え太った麦の
再び陽光を浴びることも叶わず朽ちるが如く』

宗教法院は一連の原理主義活動に対し、
自然の流れに反し、自我の苛立ちに支配されているに過ぎないとの見解を示した上で、
今後、礼拝堂においてこのような活動を行った者は、
宗教法務官によって即時逮捕されるだろうと声明を出した。


【セイルナシア諸国の目覚め】
我国を筆頭に、セイルナシア諸国の現在は穏やかにそのあり方を変えようとしている。
最近、洸祥国やルージェノワール王国が相次いで対外政策の転向を決定したが、
セイルナシア諸国の足並みは必ずしも一致しているわけではないようだ。
≪洸祥通信同盟≫の報じる政策が平和友好路線であるのに対し、
≪ルージェノワール王国王立放送局≫は国名こそ伏せてはいるが、
複数のある特徴的な国家に対し語気を強めるエリス・バルテルミー首相の声明を報じている。
これに対し、宮廷のある外務官は
『お上品なお国だとばかり思っていたが。
あちらの国の昔話にあるように、やはりお姫様というのは強欲で独善的なもののようだ。
あいにく我国はママゴトにつきあうほど彼の国のお姫様に魅力を感じてはいない。』
と語った。

◆ルージェとの貿易を停止◆
宮廷はこの報道に対して、
ルージェノワール王国の政策転向は
他国の内政干渉を企図する含みがあるとし、
セイルナシアの多様性を奪いかねないルージェの政策転換を憂慮して
エルテメルカーン首長国は国際貿易機関を通じたルージェとの一切の取引をしばらくの間行わないことを決定。
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by ursa-maior | 2008-08-05 02:28 | 報道