==停滞する問題==

【現在の状況】

◇ルージェノワールが要求する
帝国の解体と人民の解放についての回答期日【木曜の午前零時】から一夜明けた現在も、帝国からは何の音沙汰も無い。
◇エルテメルカーン宮廷は、ルージェノワールの提示した期限の迫る中、
幾度となくグラディショナル帝国に文書を送り、今後の対応について対話を設けようとしたが
帝国からは曖昧な回答が多く、またある文書によっては回答そのものが得られなかった。

◆ルージェノワールの動き◆
一方、突き付けた開国要求を事実上「無視」された形のルージェノワールだが、
こちらも帝国による期限無視をさほど気にする様子もなく、
国際会議場では、再度帝国の解体と人民の解放を要求するにとどまった。
また同王国は、帝国解放後における政策として「民主主義的政治体制」を確立すると宣言している。

◇宮廷内談話◇
ここにきて、動きのなくなったかのように見える帝国問題について、
宮廷から漏れ聞こえる声を拾ってみた。

さる外務室関係者は、ルージェの軍事進攻に反対するという宮廷の基本姿勢に変わりはないが、今後は事態を静観する構えであるという。

「帝国の主権を与る人物と、まともに連絡が取れないでいる。
また本件に関する正式な救援要請も受けてない以上、
我が国が今以上積極的に介入することは物理的に不可能。」

「帝国に態よくあしらわれた格好のルージェは
面目を潰されたと受け取るだろう。このまま事態が停滞すれば、
引くに引けないルージェが軍事進攻を強行する可能性が高い。」

等という意見が多く聞かれた。
また≪メトラの正統な娘にして、最も善き預言者≫ゼノビア首長の側近によると、首長は既に帝国解体後のメトラ教徒の扱いについて長老院と議論を進めているとし、
最早帝国の存続については半ば諦められているご様子であり、
寧ろ平和的手続きにより帝国が解放され、
エルタロト民族の犠牲者が出ないことを願われているという。


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◇写真はアユラメッカにある
タリフ殿下創立私立中学校の生徒が作成したパッチワーク。
同作品はセイルナシアをテーマにしており、
中央上部の円に干渉している右の黒い巨人がルージェノワールを、
左の紫の巨人はシェイフィナリア列島共同体を表しているという。
セイルナシアの平和に忍び寄る不安を子どもらしい色遣いの中にも、上手く表現している。



◇国民的人気の報道官はこう述べる◇
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過去にも数々の国際問題に際し、常に辛口で皮肉ったっぷりの口調で語るシンドリ・アルスイール宮廷報道官は、今や国民的人気者である。
本紙の読者御意見箱にも、アルスイール報道官の記事を望む声が多く届いている。
今回はセイルナシア情勢について同報道官に伺ってみた。

----緊迫した情勢から一転、現在は小康状態とも言えますね。
『嵐の前の、というものだろう。』

----今回の件では、セイルナシア諸国の基本的な外交姿勢が浮き彫りになりましたね。
『そのことは収穫だといえよう。セイルナシアのみならず、諸外国の志向もある程度伺えた。』

----パロンシュレイヒ教国については?
『彼の国には宗教国としての崇高な理念というものがないのであろうか。
宗教的盟主を自任する国家が、まるで王の道化の如き。
殊に国際会議場における彼の国発言には、
パロン教徒ですら落胆するものであったのではあるまいか。
少なくとも、私は大いに落胆した。無論、私は敬虔なるメトラ教徒であるが。』

----各国でメトラ教徒の過激派によるテロが報道されていますが?
『テロという言葉には慎重になるべきだ。
祖国喪失の危機に立たされている者が、それに抗うべく行動するのは、ごく自然の動きである。問題とされるべきはその方法である。
我国は無差別殺人やそれに類する行動をとったメトラ教徒には厳罰が下される。
ただしそうなるまでには十分な動機の調査を常に必要とする。』

----今回の件におけるランチェスター共和国との連携は?
『ラムーノ殿下は非常に聡明であり、また気高き精神の持ち主であられる。
ゼノビア首長も殿下には大変に信頼を寄せておられる。
エルテメルカーンとランチェスターは民族性の一致により、素晴らしい協調を獲得している。我々は共に荒地の戦士であり、偉大なる母の下に集う誇り高き民族である。』


◆国際社会の中でみるセイルナシア問題◆
ルージェノワール王国とグラディショナル帝国の問題について、セイルナシア地域内外より意見がなされている。当問題における各国の論調を本紙論説記者が分析し、グループ分けすると次のようになる。

ルージェ支持: 2ヶ国 シェイフィナリア列島共同体・プランク王国

※消極的中立: 3ヶ国 アレイスター諸島同盟・安武皇国・洸祥国

帝国支持、又は
ルージェ非難: 4ヶ国 クラトニア共和国・ランチェスター共和国
               ファーレ国・エルテメルカーン首長国

※消極的中立とは本紙による定義であり、この場合は支持、非支持の態度を明確に表明しなかった国家、またはルージェノワールと帝国の双方に意見し、相互譲歩の提案を為したと分析された国家がこれに該当する。 
  
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by ursa-maior | 2008-08-15 02:43 | 報道
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